やきにくにく
テーブルは6つあって,1つだけ空いていた。
そこに座ってとりあえず石焼きビビンバとビビンバ麺を注文。
牛タン,牛すじ,赤セン(小腸),その他もろもろ。
店長のおっさんがやたら気さく。
僕が「ニンニク酒」を注文しようとしたら,
「そんなん若者が飲んじゃダメ!大変なことになっちゃうからさ!」
と言われ,マッコリを注文。
そして和民ばりに「失礼だけど歳幾つ!?」と年齢確認。
もう23歳ですよ・・・アダルツな香りがするでしょ?
ようやく許しが出たのでマッコリとハイサワーで乾杯。
「お互い悩みは尽きないのう・・・」と励ましあって,
来た牛タンを食べた。
おーまいこーんぶ!!と叫ぶのを堪えるのに必死。
ウマイ。
白飯が欲しくなったので注文した。
でもよく考えたらビビンバと麺が来るんだよね。
キャンセルしようかな~と思ってたら,おっさんが,
「ビビンバとビビンバ麺注文してるけど,ご飯ほんとにいる?」
と親切にも聞いてくれた。
なかなか良いおっさんだ。
ビビンバとビビンバ麺が来た。
ビビンバはオーソドックスなお味でした。
ビビンバ麺はどんなものが来るのか楽しみにしてたら,
冷やし中華の麺みたいなのにキムチやら何やらが一杯混ざった麺が出てきた。
辛かったけどオイシイ。
初体験でした。
これなら頑張れば自分でも作れそうだ。
腹一杯食べてるころには閉店時間を過ぎていて,
お客も僕らだけになっていた。
すると,手の空いたおっさんが隣の席に座り込み,
おっさんが巻き込まれてる法律の問題について質問してきた。
(2人とも法学部出身って話したから。)
何やら話はこういう事らしい。
最近,両替するには手数料がかかる。
毎回両替するたびに手数料払うのはもったいない。
そこで,どうせ両替するんだから,
銀行でお金をおろすときに最初からこまかくして引き出せばよい。
とおっさんは考えた。
しかし,それは拒否されてしまった。
「そういうことはできません」とのこと。
おっさんは納得がいかないので,
新聞に投書すると息巻いていた。
一応「恐らくこんな感じですよ。」ということを,
僕より遙かに勉強のできる友達が説明したんだけど,
「『たぶん』じゃこまるんだ!」と叱られた。
むむむ,おっさんがんばれ。
それで両替手数料が無料になったら,
あんた「エライおっさん」になれるよ。
おっさんは終始上機嫌で,
「初めて会った気がしないねえ!」と言っていた。
「もっと勉強して,また来ますよ。」と言って店を出た。
でも,味は本当に良かったので,勉強せずとも行く予定。
焼肉は本当に命の源だ。
僕もたまには鶏肉じゃなくて牛肉買おうかなあ。