小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

長野小旅行②

日曜日は雨が降っていたので、特に迷うことなくスノボは断念。

目標を地獄谷温泉に切り替えた。

目的はお猿だ。

車で山道を飛ばす。

温泉の入り口まで行ったんだけど、

「冬季通行止めにつき迂回」とのこと。

さらに山道を登り、別の入り口に到着。

結構山の上のほうなので、気温が低い。

寒い。

しかも、なんとその入り口から、温泉までは山道を2キロ近くあるくとのこと。

ここまで来て引き返せないので、

仕方なく歩き出す。

地面がぬかるんでて歩きにくい。

小雨が雪になってきた。

長いこと歩き,やっとこさ到着。

地獄谷野猿公苑」だ。

ここは温泉に入るサルがいることで有名な公園。

入り口で500円払って中へ。

公園とはいえ,ただの山道だ。

サルは果たしているのか・・・と思ったその時,

すぐ前方に,第一村猿発見。

猿が!

人に見られる事に慣れてるのか,かなり近づいても動じない。

遠慮無く一枚撮らせてもらった。

ちょっと歩くと,橋が見えてきた。

もうこうなるとそこここに猿がいる。

観光客も結構多くて,外国人比率が高いのが印象的だった。

橋を渡ると小猿がいた。

可愛らしいので写真をとろうとしたら,

隣にいた親猿にひっかかれそうになったが,華麗にかわした。

野生猿は怖い。

親猿がいなくなったのを見計らって,写真撮影。

小猿だ!

橋の下を流れる川の直ぐ脇には,猿専用の温泉。

猿が沢山入っていた。

奴らは完全に温泉生活に順応しているらしく,

泳ぎを完璧にマスターしている小猿もいた。

はしゃぎすぎた小猿が,親猿によって水中に沈められたりしてた。

シビアな猿社会の一面が見えた。

写真は毛繕いをする猿ども。

毛の中に虫が!

しばらく猿を眺めていたんだけど,その間,雪はどんどん強くなってきた。

さっきまで地表がよく見えてた山の斜面が,真っ白になってる。

とりあえず引き返し,名物というちまきでも食べまいか。

公園を出てすぐ,旅館へ続く橋がある。

その近くにも,数匹の猿がいた。

記念撮影を済ませ,橋を渡る。

僕はこの段階で「ああ,ここは猿が温泉に入るのを見るだけで,一緒には入れないんだな。」と,

半ば諦めていたんだけど,その年季が入った旅館の玄関には,

「猿と風呂に入れる」という張り紙が!!!

沸き上がる熱い血潮を押さえきれない僕たちは,すぐさまお金を払い,風呂場へ。

内湯で体をさっさと流し,外湯へ。

バンとドアを開けると,さっき猿が入ってたのより小さな風呂があった。

猿はどこだ・・・・いない。

なんだよちくしょう。

掛けて入ったメガネが曇る。

雪はかなり強くなっていて,とにかく寒かったので,

まずは風呂に入って作戦会議をすることに。

よくよく周りを見渡すと,数匹の猿が,こっちを伺ってる。

「こっち来いよ!」と往年の原田泰造のように陽気に誘うものの,反応は無い。

もはやこれまでかと思ったその時,Sが動いた。

「キーッッッキーキッキキー!!」

遂に寒さが脳に達したかと心配したんだけども,どうやらコレが長野スタンダード。

猿に仲間だと思わせる作戦らしい。

僕も負けじと「キッッキッキッキッキー!!!」と声を張り上げる。

外湯に入った段階で,観光客の通路からもこっちが見えるということには気付いてましたが,

それでも止められない「猿と混浴」への思い。

外国人に指さされたって構わない。

人間様として最後の羞恥心をかなぐり捨て,山へ向かってV字開脚を披露するも,

結局猿は来なかった。

おのれ猿,人間様を愚弄する気か。

まてよ,よく考えろ。

奴らは幾ら人間を見慣れたといえども,野生動物。

警戒してるんじゃないの?

確かに僕らのアピールは必死すぎたかもしれない。

彼らは静かに温泉に入りたいのだ。

それに,見ず知らずの人間がいきなりV字開脚してきたら,僕だって警戒する。

というわけで,一度内湯に戻ってみた。

この段階ですでに40分以上風呂に浸かっていたので,若干のぼせ気味。

これ以上長引くのは何としても避けたい。

内湯に10分程入り,体を温めなおす。

そして,油断した奴らを刺激せぬように,今度はそっとドアを開ける。

いた!!!

3匹も!!!

1匹はお湯を飲んでる。

もう1匹は,お湯には浸からず,暖かい空気が出る場所に体を寄せている。

そして,最後の1匹。浸かってる・・・

何食わぬ顔で湯船に入る。

奴は湯船の一番遠いところにいる。

対角線だ。

僕らは奴が向こうを向いているうちに,にじり寄る。

だるまさんが転んだの要領だ。

そして近づいたところで写真をパチリ。

(湯煙で上手く撮れて無かった+非常にデリケートな部分が写ったこともあり,公開は控えます)

しばらく猿との混浴を楽しんだ。

その後,一応人間の男女も混浴のこの猿風呂に,カップルが入ろうとしていたので,

ジェントルメンの僕らは上がった。

さあ帰ろう。猿達よ,今日は楽しかった。ありがとう。

猿への感謝の思いを胸に,帰り道の橋を渡りきろうとしたその時!!!

橋のたもとにいたデカイ1匹の猿がこちらへ向かってきた。

どう見ても別れの挨拶って感じじゃない。

Sが少し前を歩いていたんだけど,それは素通り。

明らかに僕をロックオン。

その時思い出した。

「あ!俺ビニール袋持ってる!」

大失態。

奴らはビニール袋に食べ物が入ってると学習しているため,

ビニール袋を奪おうとするのだ。

急いで橋を引き返す僕。

追う猿。

ヒー!!

風呂上がりの全力疾走。

命カラガラ旅館まで戻り,猿が諦めるのを待ったとさ。

猿はやっぱり嫌いだ。

行きに通った山道を歩き,車に付く頃には完全に湯冷め。

しくじった。

冷え切った心も体も再度温めるべく,カレーを食いに行く。

ただのカレーじゃござんせん。その名も納豆カレー

僕らが行ったのは,納豆カレー発祥の店であるという,「カレーショップ山小屋」。

納豆カレーを注文すると,カレーと納豆が出てきた。

僕は最初からルーに混ざってるのかと思ったんだけど,違うのね。

別々に出てきて,こっちで混ぜるスタイル。

僕はわりと納豆に寛容で,大体何にでも合うと思ってるので,

そこまで抵抗は無く口へ。

ウマイ!!

納豆の匂いとカレーのまろやかさが上手くマッチング。

大盛りを完食して,お土産にレトルトを買いました。

その後は新幹線の時間まで,アピナ?という大きいゲーセンでメダルゲーム

怪物くんのパチンコやった。全然当たらん。

1000円やって,スーパーリーチ1回ってどういうこと!?

と思って後ろでイエローキャブのパチンコをやってるSを見たら,

これまたボウズだった。

そんなこんなで時間になり,駅でお土産を買う。

旅のお供にアサ芸も忘れずに。

新幹線に乗り込み,帰京。

全体通して盛りだくさんの,なかなか良い旅だった。

初日の温泉が効いたのか,スノボーの筋肉痛は結局来なかった。

流石,信玄の秘湯。

また年末にでも行けたらいいな。