【小田原至近】焼きそばだけに非ず。知られざる富士宮の魅力〜観光スポット発掘編〜
富士宮やきそばが食べたい
ある日曜日の11時頃。唐突にコシのある麺が食べたくなった。以前行った山梨県富士吉田市の吉田うどんもよい。
<以下、私と吉田うどん>
信州男3人旅:最終日〜唐突なスピリチュアル〜 - 小田原移住日記
が、この日は吉田うどんのようなあっさり系ではなく、もう少し甘ジョッパイ、味の濃いものが食べたい気分だった。さすれば答えは一つ。「富士宮やきそば」だ。夏フェスの屋台で何回か食べた事はあるが、そういや本場で食べた事はない。小田原からだったら近いだろう。ということでちょっくら行く事にした。車だからノンアルの旅だ。
「小田原至近」は言い過ぎ。でも結構近い、富士宮
東名と新東名を使って、新富士ICまで家から1時間くらい。御殿場までは早いと30分ちょっとくらいで着くので、その倍だ。向かったのは「富士宮やきそば学会」なる団体が直営しているアンテナショップだ。新富士ICから降りて車で10分ほどで着く。近くには富士山本宮浅間大社という巨大な神社がある。
無料駐車場がある説をネットで見たので近くを車でグルグルしてみたところ、城山公園という公園に無料駐車場があった。巨大慰霊碑があったので、思わず車を止めて写真を撮った。しかし、ここからアンテナショップまで歩くのは結構難儀だ。再度車を出して、おとなしくお店近くの有料駐車場に車を止め、お店へ向かう。お店は商店街にある。商店街の一角が「お宮横丁」という小さな飲食街になっていて、くだんのアンテナショップ含めて5、6店舗ほどが営業しているのだ。ここでしか飲めないビールなども売っていて気になった。しかし、車以外でここに来る機会は一生無さそうなので、飲む機会も無さそう。残念だ。
アンテナショップはお宮横丁の入り口すぐにあった。入り口で「やきそば・並盛り」を注文。外でも飲食スペースがあるが、小雨が降っていたので店内で食べることにした。焼きあがるまでの間、店内をぐるっと見渡す。阿藤快さんの壁直書きのサインが2箇所あった。他のサインは見当たらなかったが、阿藤快さんはなんらかの強いつながりがあったのだろうか。
富士宮やきそば学会直営 アンテナショップ(お宮横丁内) - 富士宮やきそば学会
焼きそばはちょうど食べたかった感じの麺の固さ、魚粉の香りもよく、とても美味しかった。思わずお土産用に3食入りのパックを買ってしまった。
商店街をブラっと歩いてみたところ、カフェが2件、定食屋(&だんご屋)が1件営業していた。他にはひな祭りやこどもの日用の日本人形を売っている店が数件。どこにでもある地方都市の商店街という感じで、祝日にもかかわらずやはりシャッターが目立つ。
富士山本宮浅間大社も見物
特にこの後の予定は決めていなかったので、その辺をぷらぷら歩く。アンテナショップの近くに嫌でも目に入る巨大神社があるのは分かっていたので、とりあえず行ってみる事にした。観光客の数もそれなりにいる、人気の神社のようだ。 wikipediaにも、
全国に約1,300社ある浅間神社の総本社である。
とある。浅間神社ってどこにでもあるので、それの総本社というのは大したものだ。境内も広い。横綱鶴竜がここで土俵入りしたらしく、写真としめ縄が飾ってあった。
神社の脇には「湧玉池」という、国指定の天然記念物がある。その名の通り、綺麗な水が湧き出ている。毛並みのいいカモが3羽優雅に泳いでいた。池は穏やかで透き通っていて、底まで見通せる。その池から水が用水路に流れ出ているんだけど、その水量がなかなか凄い。小さな滝のようで見ごたえがあった。
湧玉池のすぐ脇には「Mt.Fuji Brewing」という小洒落たというか、大洒落たレストランがあった。入ってみようかと思ったら、入り口に「本日関係者のみ」の張り紙。建物も新しいし、プレオープンの日なのだろうか。隣にはこちらは小洒落たコーヒーショップが。「モウデルコーヒー」というお店。セブンコーヒーのラージサイズを飲んだばかりだったので飲まなかったが、気になった。
世界の頂を目指すブルワリーレストラン Mt.Fuji Brewing
※3/23オープンだった模様
変わった建築物。富士山世界遺産センター
遠くにある変な建物がずっと視界に入っていたので、そこへ行く事にした。富士山本宮浅間大社から徒歩で5分くらい。以外と近かった。近づくと、それは「富士山世界遺産センター」であった。木造の編み編みが逆三角形でそびえており、その目の前には大きな池。正面からみると、池に映った編み編みが、富士山のように見えるという寸法だ。
入場料300円を払って中に入る。入場してすぐ、上に登っていくスロープの入り口があるので、そこからぐいぐい歩いて登っていく。照明は暗く落とされていて、右側の大きなスクリーンには、高さに応じた富士山からの景色をみる事ができる。つまり、富士登山の疑似体験ができるのだ。スクリーンに映し出される景色は綺麗で、時折登山者の影が見えるなど凝ったつくり。楽しい。
登りきると、富士山がよく見える展望スペースへ出る。この日は残念ながら雲が多く、富士山の影すら見ることができなかった。ただ、そこから撮った写真が展示されていて、それを見るに晴れた日であればかなり良いアングルで富士山を見ることができそうだ。今度は晴れた日に来たい。
富士山に関する展示もすごくわかりやすかった。特に、富士山ができるまでの動画は秀逸。過去発生した大きな2回の噴火の話や、昔富士山は2つあった話(古い方は崩れちゃったので、今の富士山は新しい富士山)などが視覚的に理解できる。
また、過去の噴火の被害や、小田原と富士山噴火の関係も知ることができた。酒匂川は過去氾濫が続いたことは知っていたが、富士山の火山灰が原因の一つとは知らなかった。ちなみに富士山が噴火すれば小田原市内でも30センチほど火山灰が積もる可能性があるらしい。下記のような記事も見つけた。
東京新聞:富士噴火 足柄平野に影響 迫られる火山灰対策 小田原でシンポ:神奈川(TOKYO Web)
酒匂川はあんなデカイのに二級水系。一級水系にしようとする動きがあるとは知らなかった。国土交通省HPの記載を借りると「一般的には、一級河川の方が規模も大きく、洪水等による災害が発生した場合の被害が大きい」とのことだが、酒匂川も今時点で氾濫したら相当な規模の被害になるし、何せ家が近いから何とかしてほしい。
ダメ元でインスタ映えフルーツサンドで有名な「望月商店」へ
いよいよやることが無くなったところで、ふと思い出した。富士宮に有名なフルーツサンドを売る店があることに。その名も「望月商店」。会社の人が教えてくれたのだが、まずはインスタを見て欲しい。
望月商店さん(@mochizuki_shouten) • Instagram写真と動画
フルーツサンド、めちゃくちゃウマそう‼︎‼︎‼︎
だけど、当然人気の店なので、いつも売り切れてしまうらしい。すでに時間は17時を過ぎていたが、車で15分ほどで行けそうだったので行ってみることにした。到着すると、店構えは普通。おばあさんが野菜を吟味している風景も含め、完全なる普通の八百屋。お店に入ってみても、やっぱり普通の八百屋。ぐるっと回ってみると「フルーツサンドコーナー」を発見!でもやっぱり全部売り切れてた。そりゃそうだよね。今度は朝から行ってみたい。
何となくフルーツを食べたい気分になっていたところ、望月商店の隣にケーキ屋さんを発見。新月堂というお店。
ふらりと入って、巨大な雪見だいふくみたいな見た目の「雪見いちご」を購入。モチにくるまれた柔らかいスポンジと大きないちご。おいしゅうございました。
富士宮やきそばでシメる。
アンテナショップの富士宮やきそばが美味しかったので、帰る前にもう一店舗行ってみることにした。望月商店、新月堂から車で5分弱のところにあった「お好み食堂 伊東」。
お好み食堂 伊東[富士宮市]|アットエス
ネットを見るに、人気店の様子。車を止めて中に入ると、目の前に大きな鉄板が。そして、鉄板の目の前の席に通された。奥には座敷が2つほどあって、家族連れが食事をしていた。鉄板の席は僕だけだ。メニューの中から「おすすめ」という五目焼きそばと、生モツ炒めを注文。すると、店員のおばちゃんが目の前の鉄板で調理してくれる。これだけで3倍おいしく感じるだろう。
アンテナショップとの違いは、卵が入っていること。あとはちょっと甘めの味付だったことか。こちらもすごく美味しかった。少し焦げたところはもんじゃ焼きみたいな味だった。生モツ炒めもばつぐん。生姜が効いていて、ビールかが欲しくなる味。店の雰囲気も含めて大好きになった。家の近くにあったら通っちゃうな。僕が食べていると、鉄板席に常連と思しき老夫婦が来ていて、やっぱり生モツ炒めと焼きそばを注文していた。我がチョイスの正しさが証明されたと言える。