小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

夏休み長野旅行②

翌日は特に予定もなかったので,別所温泉まで行ってきた。

一度上田まで行って,そこから上田電鉄別所線別所温泉駅まで。

途中,謎の駅員風じいさんが現れ,ハーモニカを吹きだした。

「何だこの変なじいさんは」と重いながらも,愉快な感じだったので,一緒に写真を撮った。

別所温泉駅に到着し,駅の壁に貼ったポスターや新聞の切り抜きを見て,

じいさんは別所温泉駅の駅長で,「ハーモニカ駅長」として有名という事を知る。

別所温泉には共同浴場が3つある。そのうちの大師湯に入った。

中には狂ったように体を洗うおっさんが一人だけで,静かなもんだった。

浴槽1つにお湯と水の蛇口が2セット。

ゆっくり温泉に浸かれた。

でも,その分風呂上がりに汗が全く引かなくて,上がってから汗だくになってしまった。

近くにあった北向観音も詣でた。

善光寺が来世の利益、北向観音が現世の利益をもたらすということで善光寺のみの参拝では「片参り」になってしまうと言われる。」(wikipediaより)

とのことなので,両方行けて良かった。

茶屋で冷やし甘酒と,抹茶アイスを食べた後,

タクシーを呼んでもらって「無言館」へ。

別所温泉駅の駅長が勧めてくれてたので。

無言館は,簡単に言うと太平洋戦争で亡くなった画学生の遺作を展示した美術館。

全くの偶然だけど,この日は8月15日の終戦記念日

コンクリ打ちっ放しの館。

飾りも窓も無く,中の様子は見えない。

ドアを開けると,薄暗い十字型の部屋になっていて,

十字のそれぞれの枝の壁に絵,それに囲まれて中央に遺品や写真類が展示されていた。

作品の脇には,亡くなった年齢,死因などとともに,

生きていた時の家族とのエピソードが書いてある。

絵は奇麗な風景画が多い。

2号館もあり,そっちも見といた。

展示されている写真を見ると,白黒なだけで,友達にいそうな顔したやつばかり。

普通のやつらが何となく死んでったってことだ。ただ戦争で死んだだけ。

改めて言う必要は無いかもしれないけど,

俺は彼らがかわいそうだと思ったし,戦争は嫌だと思った。

戦争はやりたい人々だけじゃできない。やりたくなくても巻き込まれる。

絵を描きたいやつが銃で撃たれて死ぬなんてのは滑稽だ。

絵を描きたいやつが銃で人を撃つってのも滑稽だ。

良い兵隊になりたかったんじゃなくて,絵が描きたかったんだろう。

館を出ると,まだ明るいのに終バスの時間が迫っていた。バス停まで走る。

無事に間に合い,別所線の塩田町駅まで到着。

上田駅に着くと,居酒屋で刺身だ肉だとたらふく食べた。

ビールも飲んだし,ゲップもしてやった。

新幹線の指定席,東京行きは満席だったけど,上野行きは余裕があった。

迷わず上野行きに乗って帰宅。