小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

やはじ結婚式

土曜日は昼からシャラポワフットサルをおこなった。

参加者が少なくて、10人ぴったり。

時間は4時間もある。

区営の施設なので使用料が安いのをいいことに、欲張りすぎたか。

13時スタートで絶え間なくミニゲームを続ける。

2時間くらいで既にかなりのお腹いっぱい感が。

あべさんは途中で腰を痛めたらしく、ボールを手で拾う時、土俵入りのようにスローモーな動きをしていた。

15時半になり「1時間早いけど、16時で終わりにしよう」という意見に異論は出なかった。

元々予定があって16時には帰らないといけない人もおり、

人数も足りなくなるしちょうどいいやという感じ。

3点先取を2本やって16時。

「お疲れさまー」とみんなさわやかに挨拶をし、コートを出ようとしていたとき、そいつは現れた。

「行けたら行く」と言ってた、だいけちゃんだ。

仕事が終わって、1時間だけプレーしようと思ったらしい。

さすがに不憫なのでもう2本だけ試合した。

「終わった」と思ってからの2本はキツイ。

足首のバネがすべて失われたような感覚だ。

圧倒的な疲労感を感じながら、たくみと二人で車で吉祥寺へ向かう。

なべさんと沼尾さんにお願いしてあった鉢植えを受け取るためだ。

なべさんが鉢に絵を描き、沼尾さんがうわものを植える。

それはそれはすばらしい出来だった。実家の母親に届けると、とても喜んでいた。

実家の花壇はばあちゃんが一昨年亡くなってから花が少な目だった。

良い存在感を出してくれ、鉢よ。

実家を出ると、環八で辻を拾い、静岡の掛川へ向かった。

日曜日の午前中から掛川駅の近くでおこなわれる、やはじの結婚式に出席するためだ。

東京から友達枠で出席するのは僕、たくみ、辻、玉木。

3時間半かかって、宿(山奥のコテージ)に到着。

酒を飲みながら、辻が頼まれていた乾杯の挨拶をみんなで考えてやった。

最有力の案はエロ詩吟風だったが、果たして辻にそれをやる勇気があるか。

やれんのか。といった空気のままなんとなく就寝。

日曜は朝早く起きて、温泉へ。

倉真温泉というところ。「くらみ」と読む。

泉質面では取り立ててどうこうという温泉ではなかったが、

女将さんが「学生さん?」と聞いてくれたあたりで好感が持てた。

前日実家でシャワー浴びて以来の風呂だったので、ありがたかった。

前日19時頃にSAでカレーを食べて以来何も食べてなかったため、無性に腹が減った。

式の受付開始まで1時間ある。

会場までは車で20分。

「食べる時間アリ」と判断した僕らが向かったのは掛川SA。

高速のSAだが、一般道からも進入、利用ができるのだ(高速には乗れない)。

SAにはうどん、牛丼など、おいしそうなメニューが並んでいる。

どうする。もう2時間もすれば式場でおいしい料理が出てくる。

「軽めにしたほうがいいよな」

頭ではみんなわかってた。

しかし、辻はうどん、たくみはあろうことか牛丼を食べた。

やはじはこの日のために、みんなに美味しいものをたべてほしくて準備してきたはず。

彼らはやはじとの友情より食欲をとったのだ。

なぜそこで我慢ができないのか。

人としてのプライドはどうした。

欲望に勝る理性。それこそが人間の人間たるゆえんじゃないか。

理性なくしては猿と同じだ。

理性なき哀れな霊長類、辻、たくみ。

僕は牛丼とうどんを両方食べた。

うどんは2玉分にした。

満腹という純情な感情を3分の1も思い出せないほど腹は膨れ、スーツははちきれんばかりだ。

ズボンの一番上の金具を外した状態で、堂々の会場入り。

式にはギリギリ何とか間に合った。

2時間やそこらで消化するはずもなく、腹はいっぱいだったが、

料理はおいしかったので残さず食べることができた。料理長ありがとう。

辻の乾杯は前夜に考えたすばらしいアイデアをすべて無視したものとなり、

無難も無難。

空虚なものであった。

式は終了し、特に2次会などはないとのことだったので、

やはじを呼んでうなぎを食べた。

奥さんも来て欲しかったが、現れなかった。残念。

やはじによる最初のプロポーズを断った後、「やはり結婚して」と言い出すまでの3ヶ月間、

いったい奥さんがどこで何をしていたのか。

変な意味じゃなく、純粋な意味ではなしを聞きたかったんだけど、

それは叶わぬ夢となった。

足柄のSAで入浴したのち帰宅。