小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

オボンヌin岩手~3日目~

三日目。

本日の目的は,昨日決まった。竜泉洞から帰る途中の道で,山の中に廃墟っぽいのを僕がみた気がした。センボクはそれが気になったらしく,家に帰ったあとにネットで検索。どうやら,有名な廃墟らしい。じゃあそこ行ってみるかということになったのだ。

 

午前中から動き出し,国道をグイグイ北上する。途中で,釜石大観音によることに。大観音に興味が無いというセンボクを無理矢理連れて行った。何とも寂れた駐車場に車を停め,改段を上がっていく。改段の続きに並ぶ商店街は,全部シャッターが下りていて,ダメ感が漂う。「こりゃタダで入れちゃうんじゃないの?」と思ったら,ちゃんと料金所は稼働中で,キッチリ500円とられた。

 

そこからエスカレーターで上がると,水子を鎮める小さな観音様が。さらに奥へ進むと,右手に大観音が見えてくる。いや,正確に言うなら,国道走ってる段階から見えてた。

 

デカイ!

 

牛久の大仏よりは小さいかもしれないけど,それでもカナリのジャンボサイズ。手には魚を持って,海を見つめている。観音様の中に入ることが出来て,魚のあたりが展望台になっていた。

 

そこまで上がるにはハードな改段を上らねばならず,ヒイヒイいいながら頑張った。途中,腰が90度に曲がった婆さんが,プルプルしながら家族に支えられ,改段を下りてきた。

 

あの体で上まで行くなんて,相当なチャレンジャーだ。展望台からは釜石の港が一望できて,良い眺めだった。

 

観音見学を終えたら,腹ごしらえ。まだシャッターが下りてる店も少なくなかったので,空いてた店に突入した。そこで食ったソバは,富士ソバよりまずかった。量だけは多かったけどさ。漫★画太郎先生だったら「まじー!!」と鼻から吹き出すとこだ。

 

切ない満腹感を感じながら再度ドライブ開始。目的の廃墟まではまだかなりある。

運転の交代をしながら,走ること1時間半ほど。ここにきて,致命的なミスが発覚。僕が昨日チラッと見たのは,廃墟でも何でもなく,ただの工事現場だったのだ。というわけで,本物の廃墟がどこにあるのか,全然分からなくなってしまった。ただ,幸い近くにある駅名と,その北西にあるという情報があったので,とりあえず駅方面に向かうことに。

 

駅の北西,駅の北西,駅の北西。とりあえずそれっぽい山道を発見し,車で突入。道は車1台分の轍があるだけで,左は落ち込んでいる。ちょっと気を抜くと落ちてしまいそう。車の外では尋常じゃない量のアブがブンブン。

 

頑張って結構奥まで行ったけど,結局途中で道が無くなり,断念。位置的には,かなり惜しいと思ったんだけど・・・

 

諦めきれず,第一村人に聞いてみた。すると,「国道をもうちょい奥に行ったとこに,それっぽいところがある」との情報を得た。言われるがままに進んでいくと,小さいけれど,ちゃんと看板があった。そこを曲がって,グイグイ進んでいく。

 

右側は切り立った崖で,落石が怖い。さらに奥へ行くと,右手に民家の廃墟発見!かなり昔に人がいなくなったらしく,障子はボロボロ,塀は崩れて大変なことになっていた。

 

さらにさらに奥へ進む。すると,遂に,右手に目的の鉱山の跡地があった!ここは某大学のキャンパスとして使われていたらしく,少し奥には○○学部と表札を掲げた建物や,講堂まであった。もちろん全部廃墟。グラウンドまであった。そこまで行くと,川釣りをしている釣り人と,草刈りをしている人がいた。

 

驚いたことに管理人もいるらしく,生活感のある洗濯物が干してあった。恐らく,草刈り人が管理人なんだろう。

 

一通り楽しんだ後,鉱山の廃墟の近くまで行ってみた。大学としては,ここで宇宙観測をしていたらしく,何に使うんだかわからんような機械が一杯あった。アブだけではなく,スズメバチまで出てくるようになったので,車からは降りられずに退散。

 

山道を折り返すと,干上がった貯水池跡があった。そこで車を停めて,散策。

貯水タンクもあるけど,稼働してないようだ。

 

でっかいバッタがいるぜ,ウワーイとか言ってたら,貯水タンクの後ろの方で,何やら音が・・・

 

「ブフゥー,グルルグル・・・・」

 

なんだなんだ。

 

獣のうなり声みたいなのが断続的に聞こえる。気になったので,僕とセンボクはちょっと離れたところから投石。ここら辺は本当の山奥なので,クマが出てもおかしくはないのだ。恐怖心と好奇心で心拍数は上がる。

 

投石を続ける僕ら。4,5コ投げた頃だろうか。「ブヴォフォー!!!!」と凄い音がした。慌てて車へ走るセンボクと僕。センボクがちょっと遅れたので,喰われたらドンマイとか思っていたが,特に追いかけてくるクマはいなかった。

 

近づいて確認してみると,なんと,動いてないと思った貯水タンクが動いてる。

たまたま稼働するタイミングだったらしい。自分の小心さと,クマが見られなかった残念さを胸に車に乗り込むのでした。

 

帰り道,海に入りたくなった僕は,またしても嫌がるセンボクを説得。浄土ヶ浜の海水浴場に行った。あんまり広くないものの,人も少なく,丁度いいかんじ。海パンは用意してなかったので,トランクスで入った。

 

センボクは「俺は入らん」と拒否。汗で体がベトベトだったので,泳いだら気持ちよかった。ノーパンでは帰りたくないので,砂浜でパンツを乾かし,アイスを食った。

 

晩飯は,宮古駅近くの「蛇の目 本店」へ行った。三陸に来て,ウニ食わずには帰れないということで,僕はウニ丼セットを食べた。とろけるウニでうまかった。

 

パンツのストックが無くなったので,100均で買い足し,脇にあった古本屋で,蛭子さんの「地獄に堕ちた教師ども」の初版本が50円で売ってたので買った。掘り出し物ウハウハ。

 

いよいよ次の日は帰宅だ。長距離ロード一人旅となる。ちゃんと帰れるだろうか・・・