オボンヌin岩手~2日目~
二日目。
センボクの通っている大学で,魚やらアワビの水槽を見せてもらったあと,
今日のメインテーマである竜泉洞という鍾乳洞へ向かう。
センボクの家からは車で2時間以上かかるという。
またまた長旅だけど,婆ちゃんちが岩手という栗坊からかなりオススメと聞いていたので,
頑張って行ってみた。
途中,腹が減ったので海沿いの店に入った。
名物だというイカ飯定食を食べた。
腹が減っていたのもあいまって,かなりの美味しさ。
へんぴな所にある店だったんだけど,混んでいたのにも納得。
香田晋のサインがあったのにも納得。
その後,運転を交代して順番で睡眠を取ったりしつつ移動。
遠かったけど,ちゃんと目的の洞窟に到着できた。
竜泉洞は日本三大鍾乳洞の一つ。
綺麗な水がウリらしい。
車を停めて,食堂みたいなとこに入ると,流しそうめんの機械が稼働中で,
家族連れがそうめん食ってた。
異様な光景だったので,センボクと「後で食おう」と話し,竜泉洞へ。
入り口には洞窟のわき水が飲めるところがあった。
外はかなりの暑さだったんだけど,水はキンキンに冷えてて,おいしかった。
中に入ると,水の冷たさが理解できる涼しさ。
というか寒い!
辛うじて長ズボンだったものの,上はTシャツ一枚という,死に装束。
元来胃腸に爆弾を抱えている僕は,腹をさすりさすり奥へ進んだ。
通路の脇には綺麗な水が流れていて,光で青く照らし出されてる。
流れが無く,池みたいに水が溜まっているポイントもあって,
底には観光客が投げ込んだと思しき硬貨がきらきら光っていた。
それがなけりゃもっといいんだろうなあと思って少し残念だと感じた。
鍾乳石も立派なのが沢山あった。
オーソドックスな筍型やお地蔵さんの他に,獅子なんてのもあった。
鍾乳石が1mm成長するのには10年かかる。
僕が生まれてから2.5mmしか発達してないと思うと,何だか空しい気分になった。
時々こうもりが頭上を通過し,ビクっとなった。
洞窟を出て,最初の流しそうめん屋に戻ると,営業が終了しているというまさかの事態。
無念。
この日のもう一つのテーマは釣り。
エンジョイ,フィッシンだ。
帰り道のホームセンターで釣りセットを,釜石港近くの釣具屋で餌のイソメを購入。
いざ釣り開始。
最初からデカイ獲物が立て続けにかかる。
地球だ。
海底に引っかけて一本釣り。
センボクに無理矢理取ってもらうこと数回。
ダメだこりゃ。
全然つれねー。
センボクもダメみたいだ。
しばらく粘ったが,全然ダメ。
そろそろ移動か?と思ったとき,隣のオッサンフィッシャーが口を開いた。
「この辺はヘドロだからな,あんま釣れねーんだよ」
!!
先に言えよ・・・
何でお前はワザワザそこで釣ろうとしてんだよ。
という突っ込みを待たず,オッサンは軽自動車でブブブーと帰ってしまった。
長居は無用。
センボクの家の近くにも釣りポイントがあるということで,そっちに移動した。
そっちの釣りポイントは港の脇の防波堤で,センボク曰く「何かしら釣れる」とのことだ。
期待大。
既に辺りは真っ暗。
外灯の下で餌をつけて,垂らす。
僕は餌のイソメのウネウネ感が物凄く気持ち悪く,
毎回元気を奪われた。
釣り糸を垂らすこと十数分。
釣り竿にビビビと手応えを感じた。
ウォッシャーとリールを巻き上げる。
先にチッコイ魚がついてた!
今までの人生で海釣り2回,川釣り2回,何れもボウズだった僕が初めて釣り上げた魚は,
あまりにも小さかったので,
近くでおこぼれを狙っていた猫にプレゼントした。
背中がとげとげしている不細工な魚だったけど,
猫はパッと魚をとると,ビチビチさせながらどっかへ持って行ってしまった。
しばらく釣り糸を垂らしていると,またヒット!
同じタイミングでセンボクもヒット!
二つとも同じ魚だった。
センボクによると,ソイというやつらしい。
またまたミニマムが,アタリはアタリだ。
猫がまた狙ってるが,今回はやらん。
こっちも腹が減ってるのだ。
結局その後も釣れ,僕は計4匹釣った。(2匹は猫にやった)
センボクは途中で竿を折りつつも,奇跡を起こし,リールなしで1匹ゲットしてた。
家に帰ると,収穫の3匹をセンボクが三枚におろして,刺身で食べた。
やはり小さすぎたか,食べるところは少なかったが,新鮮でうまかった。
目的地の岩手に着いているはずなのに,異常なまでの走行距離。
疲労困憊してストⅡナシで就寝。