VS S 3回戦inサウナ(死闘編)
女の子と別れて時既にイレブンPM。
今から宿探しはかったるいし,何よりデカイ風呂に入りたいと言うことで,
24時間営業のサウナに行った。
サウナと言っても,仮眠室や漫画コーナー,ゲームコーナーもある。
勿論,大浴場も。
ここで1泊することに。
受付を済ませ,早速大浴場へ。
一昨日は車中泊,昨日はビジネスホテルのシャワーだったので,大きい風呂はとても嬉しい。
シャワーでごしんごしんと体を洗い,サウナへ。
サウナの中にはテレビもあって,旅番組が流れていた。
ああ,快適。
すると,そこに一人の男が現れた。
何か裸の大将みたいに弛緩した顔をしている。
なんだか生理的に受け付けない顔だ。
僕もSも,気にせずテレビを見ていると,
何だかずっとジロジロこっちを見ている。
しかもかなりの近距離。
なんだこいつは・・・
まさか・・・
僕とSが見て見ぬ振りをしていると,彼は出て行き,サウナ脇の水風呂へ入った。
ガラス張りの所だから,こっちからも見えるのだ。
ちょっと待ってくれ。
そのポジショニングは・・・
水風呂は一段低いところにある。
おいおい,超見てるよ。
この段階で流石に確信。こいつはガブリエルだと。
有森の旦那と同じだと。
女子高生が改段でパンツ隠す心理というか真理が分かりました。
めちゃめちゃ怖いよ,実際。
未だかつて無い程,股間を隠し,
さっさと上がりました。
恐怖の余韻を残したまま,飯を食って仮眠室で周りを気にしながら就寝。
ほとんど寝られなかった。
起きると,Sと一緒に朝風呂へ。
流石に今日はいねえだろうなとシャワーでガシガシ洗う。
今度こそゆっくり風呂に入りたいもんだ。
そういや昨日はどっちが狙われてたんだろうな。
とかそんな話をしながら今日もサウナへ。
快適快適。
あのオッサンも現れない。
サウナを出て,もう一回シャワーを浴びていたその時!
いました。
いましたよ。
風呂の中からジロリンコとこちらを見つめるあのオッサンが。
思わず声が出そうになったね。
Sにそれを伝えると,コンタクトレンズをしていないSは,
「みえねー」とのたまう。
挙げ句の果てには,そいつの入っている風呂に入ろうというのだ。
無茶だ。やめろ。
制止も空しく彼はその風呂へ向かう。
勇者というか,馬鹿だ。ゲイだ。
彼がその風呂に入ったとき,恐ろしいこと発覚。
視線動いてない。
おいおい。僕狙いですか。
そうですか。
僕は一人がイヤだったので,勇気を振り絞り,
Sを呼びに行く。
オッサンは完全に僕の股間を一点見つめ。
本気で今なら人を殺せると思いました。
Sもオッサンのヤバさに気付いた様で,
「こえーよー,こえーよー」と言ってる。
二人で怯えながらシャワーを浴びて上がる準備をしていると,
オッサンがやまだかつて無い大胆な行動に出た。
入っていた風呂を上がって僕らの後ろをうろうろしだしたのだ!!
オイオイ。冗談じゃないぞ。
怖すぎる。
うろうろしたのは数秒だったと思うけど,永遠のように感じました。
脱兎の如く風呂を出ると,一秒を争う様にパンツをはき,
チェックアウトして外に出ました。
S曰く,服を着替えている間もずっとこっちを見ていたとのこと。
僕の方からは角度的に見えなかったので,幸いでした。
エレベーターを降りると,Sが「駐車券もらうの忘れた!」と言い出した。
仕方ないので,フロントに戻る。
「このエレベーター空いたとき目の前にあのオッサンがいたらどうする?」
とか冗談で言う余裕が出来た。
服を着ちまえばこっちのもんさ。
エレベーターの扉が開く。
「っ!」
あのオッサンが立ってました(実話)。
他にもお客がいたし,流れるように入れ替わりでエレベーターに乗っていきましたが,
目はずっとこっちを追っていました。
僕は「あ,撲殺したい」と思いました。
とりあえず,僕はゲイにも狙われるという不名誉な3勝目をゲットしましたとさ。
あれはマジで洒落にならん。
世の中怖いことが一杯だ。