いとこ来訪
地方に住んでいるイトコが僕の実家に泊まりに来た。
目的は夏期講習。
なんだか東京の予備校で夏期講習を受けたかったらしい。
僕がそのイトコを最後に見たのは,彼が小学生だった頃だ。
高校生だった僕は彼を連れて二人で出かけた。
当時小学生の間で爆発的な流行になっていた「バトル鉛筆」を買いに行ったのだ。
結構大きめのおもちゃ屋へ行き,色々な「バト鉛」を買って帰った。
だいぶ喜んでくれてたので「良かったなあ」と思ったのを覚えてる。
それから何年も経って,イトコは高1になった。
背も高くなり,野球小僧からサッカー少年に変化した。
久しぶりだったので,車で連れ出し,
ドライブをした。
滅多に会うこともないし,たまにはサービスをということで,
デパートに行ってスニーカーをプレゼントした。
コンバースのワンスター。
昔と同じに喜んでくれたので,良かった。
彼は,僕と同じ血が流れてるとは全く思えないような,
純朴な育ち方をしている。
素直な,とてもいい高校生になった。
ただ,ちょっと素直すぎるので,悪い奴に騙されないか心配です。
時の流れは全く,早すぎる。
あの少年が高校生だもんな。
僕が社会人になってるわけだ。
まいったね,こりゃ。