小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

マレーシアとシンガポール旅行①

久しぶりの海外旅行。

男2人でシンガポール,マレーシアに行ってきた。

日記を書く前に一点おことわりをしておきたい。

僕が海外旅行に行く際,ゼミ旅行の一度を除き必ず遠藤氏と一緒だった。

遠藤氏は大学の友人であり,海外の旅に精通した頼もしき男である。

しかし,今回一緒に旅に出たのは,残念ながら遠藤氏ではなかったことを名言しておく。

大人の事情によるものであり,この件についてこれ以上一切語る気は無い。

こんなもん読んでくれるのは丸さんくらいだろうが,念のためだ。

リスクをマネジメントする,そう,リスクマネジメントである。

とはいえ,今回の同行者について,文中では便宜上「遠藤」と書かせて頂く。

<初日>

行きの飛行機は木曜日の深夜1時,羽田発。

まさかこんな時間に飛行機が飛んでいるとは知らなんだ。

シンガポールとの時差は1時間。

約6時間のフライトで、7時に到着する予定だ。

飛行機を乗り継ぎ、マレーシアのコタキナバルにはお昼に到着。

そのまま市内を観光する予定だ。

つまり、水曜の夜に家を出てから木曜日の夜まで風呂には入れないということになる。

旅の初日を快適に楽しむため、家で風呂に入って歯も磨き、

そのまま家で寝られるような万全の状態を保ったまま空港へ向かった。

そしたら遠藤曰く、「空港にシャワーあるよ」とのこと。

遠藤のプレミアムな力により、空港のラウンジと呼ばれるものを使用することができるらしい。

果たしてラウンジとは、異世界のようであった。

食事もビールも全部タダ。シャワーも浴びれる。至れり尽くせりの桃源郷

飛行機内での快適さを求めて整髪料も付けずに散らかった頭でカレーをむさぼりながら、

遠藤の持つ権力(ステイタス)に恐れおののいた。

飛行機はボーイング787だった。

2日前にシンガポール便で不具合が発生したばかり。

ただでさえ飛行機が苦手な僕としては本当に不安だったが、

多少揺れた程度で問題なくシンガポールへ到着した。

ところで,多少の揺れとはいえこれまでの自分だったら寝られなかっただろう。

今回は違った。

今までは揺れを恐れるあまり両サイドの手すりをわしづかみにしていたが、

かえって常に機体の揺れに心を尖らせてしまう結果となっていたことに気付いたのだ。

勇気を出して両手を離し、腕組みをすることで自らの体を機体の動きと一体化する技術をあみだした。

さらに,体を横向きにし,肩と頭の間のスペースに若干の余裕を持たせることで,

さらなる揺れの吸収を実現。

これにより、機内でのストレスを劇的に緩和することに成功した。

飛行機が苦手な人にはぜひ試してもらいたい。

遠藤は普通に寝てたのでムカついた。

シンガポールからはシルクエアーというマレーシアの航空会社の飛行機に乗った。

遠藤も聞いたこと無かったとのことだから、結構マイナーな飛行機なのだろう。

不安になったが、特に問題もなくコタキナバルに到着した。

空港からはタクシーでホテルに向かう。

海外旅行=タクシーでぼられるというイメージがある。

タクシー乗り場では怪しげな少年が客引きっぽいことをしていた。

「ヤバい!ぼられる!」と身を引き締めたが、

意外にも「空港内で券を買ってこい」とのこと。

どうやら空港から乗るタクシーは、予め空港の売店で券を買い、

それを渡して乗るらしい。

乗客はぼられる心配が無いし、タクシーは取りっぱぐれが無い。夢のシステム。

タクシーに乗り,町並みを眺める。

あまり観光客の姿は目立たず、地元民が賑やかというわけでもなく淡々と生活している感じ。

ホテルはハイアットリージェンシーという海沿いのホテル。

外観は若干のぼろさを感じさせるが、中身はすごく綺麗。

ベルボーイの人もすごく感じがよい。

まだ部屋の準備が終わってないということなので、荷物をフロントに預け、

観光へ行くことにした。

ホテルの目の前は商店街になっている。

ぶらぶら歩いてみたけども,地元の雑貨店のような感じ。

キャラもののリュックやTシャツが置いてある。

特に買うものもないのですぐに脱出。

コタキナバルは港町。海に沿って倉庫のような建物がつづく。これが市場。

市場の中に入ってみると、売ってるのは魚介類だけではなく野菜、米、肉など。

室内の明るさも、その雰囲気も全体的に薄暗い。

お店の人も物静かな様子で、おそらくぱっと見で観光客と分かる僕らを見ても、

何かを売りつけようとすることは皆無だった。

観光的視点を無視した現地の人の生活モロ出しの内容と雰囲気に、

何となく写真を撮ることがためらわれる。

市場を突き抜け、海岸に出た。おばあさん3人が縁に座って釣りをしている。

短くて5秒、長くても10秒ほど釣り竿を垂らすと、ピッと引き上げる。

すると先っちょに小さい小魚がついている。

餌をつけている様子はない。食わせるというより、引っかける感じだ。手品のよう。

市場を後にし、近くのスタバで休憩。

店員さんが露骨にオカマちゃんであった。

遠藤のレシートがコーヒーもう一杯プレゼント的な抽選に当たる。

ものすごくお腹が減ったわけではないが,早く現地の飯が食べたい。

近くのショッピングモールの中にあるフードコートでご飯を食べる事にした。

香辛料の匂い渦巻くフードコートを歩いていると,呼び込みのおばちゃんに声を掛けられる。

特に目的の店があるわけではなかったので,そこで食べる事にした。

周りを見わたすと,自分たちでおかずを取ってレジまで持って行き代金を支払う「花まるうどん形式」と,

椅子に座って注文する形式があるようだ。

僕は何とかゴレン的な太麺を頼んだ。

辛いけどうまい。テーブルの上には謎の香辛料が置いてあるが,怖くて使えず。

コーラを持ってきてくれた店員さん。これまたオカマであった。オカマ率高し。

腹が膨れたので,翌日行く予定のツアーの申し込みを行おうと考えた。

地球の歩き方」を見ると,ツアー会社の電話番号と簡単な地図,住所が掲載されていた。

基本電話で申し込む前提の記事のようだったが,営業所はどうやらここから近い。

直接訪ねてみることにした。

商店街になっている区画があり,営業所はその中にあるようだ。

炎天下の中,汗だくになりながら探す。

商店街と言ってもさわやかなものではなく,2階建ての薄暗い感じで,

閉まっている店も多い。

食事処には昼間っからぐてっとしたおっさん達が目立つ。

彼らは平日の昼間っからこんなで,収入はあるのだろうか。

不労所得があるとか?はやりのノマド?謎は深まる。

謎が深まるのはどうでもよくて,とにかくツアー会社がみあたらない。

暑い。

俺は大丈夫だったんだけども,遠藤の脇汗が限界になり,

目についたマレーシア航空の営業所に飛び込む。

4人くらいの人が働いていて,そのうち女性2人が対応してくれた。

「この近くに●●ツアーっていう会社はないですか?」

と遠藤が訪ねると「そんな会社無い」との答え。

絶望に打ちひしがれる中,もう一人の女性がガイドブックの電話番号に掛けてくれた。

すると,電話はつながり,やっぱりこの近くにあるとのこと。

ツアー会社の人は日本語ができるとのことで,遠藤が電話をかわり,

「魚屋,日本料理屋の近くにある」等のヒントを得た。

場所を確認し,御礼を言って再出発。

・・・やっぱり見つからない。

聞いた場所のあたりをグールグル。無い。

さらに30分くらい歩いたろうか。遠藤がついに禁断の言葉を発した。

「…もう一回聞く?」

最早選択肢は無い。顔から火が出るとはこのことだ。

マレーシア航空の営業所に再び相談。

国際的な恥と引き替えに,より詳細な地図を書いて貰うことに成功した。

そして遂にツアー会社の営業所発見。言いたいことは

・マレーシア航空ありがとう。

・「地球の歩き方」,地図間違ってます。

・ツアー会社の人,もっとわかり易いヒントがあったのでは?

以上3点です。

特に3つめ。ウ●ンディツア-よ。滅びよ。

「結構お時間かかりましたね~」なんていうツアー会社の女性に対して,

嫌みの一つも言う元気すら無く,とにかく翌日のツアーの予約だけして脱出。

近くのカフェっぽいところでビール補給し,一旦ホテルへ帰り,チェックイン。

外装を見る限りあまり期待できないと思われたホテルだったけども,

部屋はとてもきれいで,オーシャンビュー。

シャワーとトイレも別になっていて,とても良い部屋だった。

良い部屋すぎて,なんでおっさん二人でこんなところに泊まってんだろうと,

窓際にパン一で海を撮影する遠藤の姿を見て思う。

腹も減ったので夕食に出発。

海鮮料理のお店があつまったフードコートに行った。

真ん中にたくさんの席があり,それを取り囲むようにお店がある。

その中の「双天」という店に行った。

巨大なエビや魚,カブトガニまでもが水槽の中におり,

それをその場ですくって料理してもらうことができるとのこと。

とにかく腹が減っていたので,普通にメニューから選ぶことにした。

なんか細長い野菜をニンニクで炒めたもの,エビのバター炒め,

チャーハン,焼きそば,カニを食べた。

全部うまい。そして安い。腹一杯。

セブンイレブンで買ったアイスを食べながら夜店をぶらついた後,

2件目はホテル近くのバーに行った。

しかし,開始10分程度で遠藤の背後に巨大ゴキブリを発見。

ワールドワイドなサイズ感に萎縮し,屈辱の即退店&就寝。

2日目につづく。