小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

小田原・超ローカルグルメ|たべものや旬菜

小田原飯泉地域の超ローカル居酒屋「たべものや旬菜」

存在は知っているが、なかなか入る機会のない居酒屋がある。「たべものや旬菜」は僕にとってそういう居酒屋だった。

通りがかりで「店があるな」とは思っていたが、店の中は見えないし、言っちゃ悪いが「ハズレの可能性」をウッスラ感じる店構えだったので、入ったことは無かった。

ネットの口コミを見ると、googleMAPに1年前のが2件だけ。いずれも★5だが、1件はコメント無し。あまり当てにならない。Rettyは口コミ0。食べログ、HOTPEPPERに至ってはページすら無い。

しかし、先日たまたま自宅にご飯が無い日があり、思いつきで入ってみることにした。

入店

店内はカウンターが10席ほどで、席は1つだけしか空いていなかった。そこに座る。テーブル席は1つで、明らかにガテン系の人たちが座っていた。

席に座ると、隣のおじさんが話しかけてきた。4月に小田原に移住してきたこと、この店が気になっていたことを話すと、自分のことも色々話してくれた。名前はOさんで、小田原在住35年の大先輩。職業は大工さんとのことだ。ちなみに、カウンターに座ってる僕以外の人は全員常連さんで顔見知りだと言う。

カウンターの中にはママがいて、カラオケもある。かつてはスナックだったのではないか。

お通しの野菜炒めを食べ、ビールを飲む。お刺身は「スミイカ」だけあったので、それを注文。1人前用のサイズにして、値段も安くしてくれた。そして旨い。「小田原刺身どこで食っても旨い説」がまた立証された。

大工さんの隣に座った女性は美容師さんで、病院で患者さんの髪を切っているらしい。その後に来たおじさんは子供のころから飯泉観音の近くに住んでいる職人さん。来週おみこしを担がないか、と言われたが、予定があったので辞退。

このように初対面の僕にも色々な話をしてくれる人が多く、とても楽しかった。

常連さんの一人が「誰かカラオケ歌えよ!」と言うと、Oさんが歌い出した。何の曲かは忘れたが、上手かった。Oさんは横浜でかつて働いていて、そこの職場でカラオケ大会が毎月あり、そこで鍛えられたという。ママによれば、カラオケを始めるときは、いつもOさんが景気づけに最初の1曲を歌ってくれるのが定番らしい。

僕は1杯目のビール以降、Oさんが自分のウィスキーボトルのお酒を「飲んでいいよ」と言ってくれたので、お言葉に甘えた。僕がグラスにウィスキーを入れると、Oさんが炭酸水を足して、マドラーでかき混ぜてくれる。やさしい。

結局たくさん食べて飲み、「なんか歌いなよ」と言われ、サザン1曲歌って上機嫌で帰宅。良い店だった。

小田原超ローカルの魅力

一見入りにくいが、入ってみるとめちゃくちゃ暖かな店&ご飯がおいしかった。いくつか他のお店も教えてもらったので、開拓してみたい。

余談だが、この前鴨宮駅からタクシー乗り場に並んでいたら、後ろに並んでたおじさんに声をかけられた。そして方面が近かったから、一緒にタクシーに乗って帰ったんだけど、そのおじさんが建築関係の仕事をしていて、「旬菜のママの家は俺が建てたんだよー」と言っていた。世間は狭いなあ。