小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

君は小田原の「普陀山観音」と「仏教彫刻の森」を知っているか?

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釣りタイトルの詫び

タイトルに偉そうに「知っているか?」とありますが、これは「知ってるか?知らないの?仕方ねーな。教えてやるよ」ではなく「知ってますか?僕は知らないんで、誰か教えてください。お願いします。」の意味です。申し訳ありません。

でも、少し分かったこともあるので共有します。残念ながら年に1、2回ある『スマホ忘れたデー』であったため、写真が一切ありません。

普陀山観音との出会い

今年の2月末頃、たまたまこの辺りを通る用事があって、その時に偶然7メートルほどの観音像を見つけた。「普陀山観音」という名前。

場所はこのへん(google MAP

この観音様、インターネット上にも極端に情報が少ない。このくらいのサイズだと情報があまり出てこないことも珍しくないが、それにしても少ない。「小田原 普陀山観音」で検索しても、関係があるのは個人ブログが2件だけ。

ちなみに普陀山は中国にあって、そこにも巨大な観音像があるらしい。

小田原 仏教彫刻の森

観音様は「小田原 仏教彫刻の森」という広場?の中にあるようだが、門が固く締められていて、入ることはできなかった。

中を覗き込むといくつかの石像が見えた。ただし、手入れがされていないようで、荒れ果てている。廃墟になっていると言って差支えないのではないか。

そもそもこの辺りは朽ちた小屋があったり、不法投棄されたと思しきテレビや風呂釜、車までが捨てられているようなところ。道も細く、観光客が来るような場所ではない。どのような利用を目論んでここに建てたか普陀山観音。勝算はどこにあったか「彫刻の森」。

調べてもなかなか情報が出てこない。もやもやが心に溜まっていた。

久しぶりにふと調べてみたら…「久野石材」という名前が出てきた

そして、最近久しぶりに検索してみたら、下記のページを発見した。

・『まちの情報誌ポスト』 2018年3月9日(金)No.1965
http://www.post-ad.co.jp/post_backnumber/post20180309-no1965.pdf

発行日が僕が前回検索した日よりも後だ。『まちの情報誌ポスト』は小田原を含む西湘地域を中心に配られるフリーペーパーらしい。これの左下に「春のお彼岸」というブロックがある。その中の「一言メッセージ」にある(有)久野石材の瀬戸誠次社長のコメントが下記の通り。

墓じまいで撤去した墓石は久野の普陀山観音で供養します。安心してご相談ください。

個人ブログにもヒントが。

そしてもう1つ発見。「小田原 普陀山観音」で出てくる個人ブログの1つ「ブログ くますちゃん」のこの記事( 外部リンク)に、普陀山観音の背中の写真があるのだが、これの正面からのものと思われる写真が久野石材店東町支店のHPに掲載されていた。(本店のHPには掲載がない)

・このページの一番下の写真
久野石材店東町支店のHP

さらにさらに

おなじみ「まちの情報誌ポスト」の古い号にも情報が。

・『まちの情報誌ポスト』 2015年1月9日(金)No.1786
http://www.post-ad.co.jp/post_backnumber/post20150109-no1786.pdf

一枚目の右下に、お馴染み瀬戸誠次社長の顔写真がある。瀬戸社長が中国を訪問し、石の買い付けを行った様子などが報告されている。そして次の文章が掲載されている。

今回の訪中では、同社が小田原市久野の建設を進めている公園「(仮称)小田原普陀山観音」(運営管理/(株)アートストーン)に展示する観音菩薩像やアクセサリー、木彫の仏像なども買い求めた。

小田原にある普陀山観音は、中国製であった。そして、瀬戸社長はあのあたりを公園にしようとしていたらしい。新聞記事は2015年のもの。現地の荒廃ぶりからして10年は経過しているかと思っていたので、意外に新しい。

もしかすると、「普陀山観音」と「仏教彫刻の森」は全然別のものなのではないか。勝手に「一緒に完成して、一緒に荒廃している」と思い込んでいたが、よくよく思い出すとまだ観音様は白さが残ってキレイだった。廃墟になっていたのは「仏教彫刻の森」だ。

もう一つ気になるのは(株)アートストーン。「ブログ くますちゃん」に掲載されている「仏教彫刻の森」の看板画像に出てくる「(株)アートストーン」と一致。この会社は検索しても一切情報が無いし、久野石材との関係は分からない。関連会社なのか、ただの発注先なのか。

いずれにせよ、「小田原 仏教彫刻の森」、「普陀山観音」の両方が、久野石材と深い関わりがあることは間違いないようだ。

で、「墓じまい」ってなんだ?

「墓じまい」とは、お墓を片づけて更地にすること。継承者がいなくなり、このままだと無縁仏になってしまうなどの場合に、お墓という形はやめて散骨したり永代供養に切り替えたりするらしい。知らなかった。

なお、墓じまいを終えて魂が抜かれた墓石は、産業廃棄物として砕いてリサイクルするというのが正しい処分法のようだ。道路整備に使われたりするらしい。一方で、そのまま山に転がして放置したり、少し削って再利用したり、地面に埋めてしまったりする不届きな業者もいるらしい。いけませんね。

久野石材では、墓じまい後の墓石を普陀山観音に持って行って供養しているということなのだろう。ここで瀬戸社長が仰っている「供養」が、具体的にどのような手順、手法で行われるのかが気になるところだ。観音様がある「小田原 仏教彫刻の森」は率直に言って手入れがされているように見えなかった。勿論、外からチラリと覗き見ただけの感想ではあるから、実際のところは分からない。自分の目で確かめて欲しい。というか久野石材さんに聞くのが一番早いかも。地元で何年も続いている業者さんのようなので。

いずれにせよ、「墓じまい」をするのはお墓を大事にする方だと思うので、実際にどこかの業者に墓じまいを依頼する場合は、事前に一度自分の足で現場を見てみることをお勧めする。

まとめ

  • 普陀山観音」が建っている「小田原 仏教彫刻の森」は廃墟化している模様
  • 普陀山観音」は中国製で、結構新しい(2015年以降)
  • 普陀山観音」「仏教彫刻の森」は久野石材が管理しているっぽい
  • 普陀山観音」では久野石材が「墓じまい」後の墓石の供養をしている

どなたか詳しい方がいたら教えてください。