小田原に移住したよ。

小田原移住日記

唐突な転職で小田原に引っ越した男の顛末

イタリア旅行記⑤

日曜,遠藤は仕事。

僕はというと,前日の夜にガイドブックで見たジェノヴァの水族館を見に行くことにした。

ヨーロッパ最大と書いてある。行くしかない。

駅で遠藤と二人でコーヒーを飲む。コーヒーうまいし,安い。

そして,クロワッサンの生ハムばさみが衝撃。

この値段でこの生ハムの量!?

日本のハム会社も頑張って!

遠藤と別れ,電車乗って,1時間半ほどの旅路。

僕の席は6人ボックスの席の窓際だったんだけど,既に中東系のおばちゃんが座ってる。

他の5つの席も,その人の家族みたい。

「そこ僕の席なんだけど」と言うとウダウダ言い返してきた。

「何言ってるか分からんけどチケット見せてくれ」と言って見せて貰うと,

車両が一つ違う。しかも,そのおばちゃんだけ。

どうやら1人だけ違う車両になっちゃった様子。

本当なら替わってあげてもよかったんだけど,何か横柄な感じで,

「譲ってくれたらいいのにね~」みたいなオーラを一族で放ち始めたので,

「これは隣の車両のチケットだよ」と言って空気読まずに自分の席に座った。

なんだか大人げなかったかもしれないけど,窓側の席で外を見たかったのもあるので,すまん。

ジェノヴァ到着。

そんなに大きな駅では無かった。

治安は余り良くないと聞いていたので,少し緊張。

ガイドブックにも,「好奇心は抑えて裏道には入るな」てなことが書いてある。

そうまで言われては,逆に行きたくなる。

とはいえ,財布スられて水族館に行けなくなったら大変だ。

先に水族館へ行くことにした。

念には念を。水族館までは海沿いの大きな道を通って向かう。

でかい海賊船(?)が停泊中で,その前では黒人やアジア系の人々が,

偽物バッグや,自転車こぎ人形,スライムなどを売っている。

治安の悪そうな雰囲気。

チケット売り場は長蛇の列。

売り場の出口の所にはコップ持った物乞いのおばあさん。

小銭入りのコップをじゃらじゃら揺らして,悲痛な顔で何か喋りながら,お釣りを催促。

チケット売り場の列から眺めていたら,警備員に追っ払われた。

僕がチケットを買い終った後,入館待ちの列から売り場を見ていたら,

もう元の位置に復活していた。

物乞いのプロ根性を見た。

この水族館はコロンブス生誕500年記念で設立されたらしい。

http://www.acquariodigenova.it/jsp/index.jsp

サメ,エイ類が充実。

展示方法も工夫されており,特にエイが触れるコーナーが珍しくて良かった。

小さな子どもが喜んでた。

イルカもアザラシも,水槽が大きくて気持ちよさそう。

見たこと無い形の魚も沢山いたので激写。

は虫類の展示もあった。

体長1センチ弱の凄く小さな赤いカエルや,グリーンボアの展示も。

一人の水族館も楽しい。自分のペースで見られる。

さかなくんの兄弟、つかなくんに進化した。ギョギョギョー。

お土産は絵はがきと,ノートを買った。

ジェノヴァ来たからには行っとかねばということでコロンブスの生家に行くことにした。

ここで細路地チャレンジ。

海沿いの道から垂直に伸びる道に突入した。

そして後悔した。

道は暗い。

明らかにガラの悪いあんちゃんがたむろしていたり、

セクシーショップ系の店が乱立していたり。

油断できない感じ。

水族館の紙袋ぶらさげた明らかに観光客スタイルだったので,緊張した。

そして道が分かりにくい。

細い道が曲がって入り組んでいるので,迷った。

大通りに出るにも,現在地がよく分からん。

人通りが極端に無い道も多く,気を張った。

足の速さなら負けないだろうと,直ぐに走り出せる心の準備だけはしておいた。

しばらくのさすらいを経て,何とか人通りが多めの道へ出た。

一部の人たちが僕に降り掛かる事を望んでいたカツアゲ,スリ,恐怖体験は味わわなかった。

ざまあみろ。

フェラーリ広場というところに到着。そこからコロンブスの家へ向かう。

この辺だという場所に到着するも,ガイドブックに出てる写真の家が無い。

道路沿いに地図が立っていたので,それで確認。

2,3分見てから気付く。その地図の後ろがコロンブスの家だった。まぬけ。

正直あんまり感動の無い,ショボショボな家であった。

すぐ脇にあった庭と,城壁の一部の方が印象的。

ミラノに戻る電車までまだ時間があったので,美術館巡りをすることにした。

赤の宮殿,白の宮殿,ドゥカーレ宮を見学。

ちょっとグロテスクな宗教画が多かったけど,嫌いじゃないので良かった。

他に観光客は殆どいなくて,ガイドの人が凄くヒマそうだったのが印象的。

みんな順路を丁寧に教えてくれて,親切だった。

おみやげ屋の人も凄くいい人。

裏道の雰囲気と違う。ジェノヴァの印象が良くなった。

赤の宮殿は展望台に上がることができる。

エレベーターで上がるんだけど,年齢が僕より少し上くらいのアジア系男性と一緒になった。

Cの人かKの人か全く分からなかったので,エレベーター内では声掛けず。

で,エレベーター降りたら凄い景色。

あまり高い建物が無くて,凄く奇麗な町並みだった。

どうしても写真が撮りたくなって,そのアジアの人にお願いした。

そしたら英語で「日本人ですか?」と聞かれたので「イエス」と言ったら,「私もです」と。

1か月ほど前からジェノバに住んでるとのこと。

その人もカメラ持ってたので,「撮りますか?」と聞いたけど,「僕は結構です」と断られ,落ち込む。

あまり根掘り葉掘りは聞かず,そこで別れた。

時間がまだ少しあったので,王宮をチラっと見て,アイス食ってジェノヴァ脱出。

この日もミラノ着は8時頃。

そしたら,遠藤がまさかの「今日も仕事終わらず」。

ミラノ着いて,一旦ホテルに戻り,一人晩飯を求めさまよう。

まだ歩いていない道を歩きたかったので,ホテルの裏の通りを歩いた。

道幅はかなり広いし,車も多いけど,人通りが少なくて暗い。

20分ほど歩いて,良さそうなトラットリア発見。

外から店の中は見えないけど,賑わってそうだし,まあいいやと突撃した。

店員は陽気な感じ。

日本語メニュー出してくれた。

ビール飲みながら,リゾットとステーキを食べた。

量多かったけど,美味しかった。

甘いモノが食べたくなり,レモンケーキを追加注文。

これまたデカめのピースだったけど,美味しかったので完食。

隣のおばちゃん軍団もデザート選びのタイミングだったらしく,

「おいしい?」と言うようなことを聞かれたので「超甘いけど,おいしいです」と返事したら,同じの頼んでた。

帰りは同じ道は暗くて嫌だったので,ミラノの駅までぐるっと回ってホテルへ戻った。

ウンコ遠藤11時くらいに帰ホテル。