決戦~サイドストーリー~
いよいよ大会は今週末。
チームのDFの大黒柱,のむさんが急遽欠場という不安要素はあるものの,
これまでの「試合成立するのか?」ってレベルじゃないので,
気持ちに余裕がある。
それはそうと,もう一つのお楽しみが。
なんと今回は見物人が来るのだ。
えんどう氏の彼女と,たくみ氏の彼女が来るらしい。
えんどうの彼女は,普通っぽいけど実はサソリ級の独を持っている。
僕はえんどうから「お前のこと○○って言ってたよ」と聞かされて,
度々凹む。
たくみ氏の彼女は,僕が働いていたバイト先のコで,
良く言えば天然,悪く言えば大事なネジとボルトをどこかに落としてきた感じ。
ある日彼女が自動販売機でジュースを買おうと千円札を入れたところ,
ボタンを押してガシャンとジュースが出てきたのに,まだランプが点いてる。
ここで凡人はおつりレバーを引いてしまう。
でも彼女は違う。
何故だか「当たりが出た!」と勘違いし,ボタンを連打。
更に,2本や3本でミスに気付くようなチンケな事はせず,
豪快に千円使い切った。
途中,「まだ当たる!まだ当たる!」と興奮したらしい。
とか何とか言っちゃったけど,二人とも容姿は至って端麗。
流石に友人の彼女にトキメいてしまっては,
ミスター理性の僕の名に傷が付くので我慢。
それにしても,おなごに見られて試合をするなんてのは久しぶりだ。
別に誰も僕の事なぞ見ていらっしゃらないのは重々承知でも,
なんだか緊張するんだよなあ。
決戦を前に思わぬ敵が。
見に来るって事は,彼氏の良いところを少しは期待してるだろう。
良いパスださなくちゃなあ。
やれやれ,子守は大変だぜ。